2016年5月11日水曜日

ミトコンドリアの異常とがんの転移、そしてミトコンドリア異常化に対する対策

1.転移能をもつがん細胞はミトコンドリアが少なかったり異常化している

2.正常な細胞でも分裂を殆どしない細胞ほどミトコンドリアが多い

3.ミトコンドリアの減少・異常化への対策 


1.転移能をもつがん細胞はミトコンドリアが少なかったり異常化している 

「なぜがんができるのか?なぜがんは転移するのか?」については広く研究が進められていますが、ミトコンドリアの状態(減少・異常化)ががんの発生・転移に強く関わっていることが分かっています。 

例えば下記の論文では・・・
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22895836
高転移能がん細胞は転移能がん細胞に比べてmDNA(ミトコンドリアのDNA)の変異によって活性酸素の発生量に違いが有り、ミトコンドリアの異常や減少に続くがん細胞の転移能力獲得・過剰な活性酸素の関係を考察しています。

2.正常な細胞でも分裂を殆どしない細胞ほどミトコンドリアが多い 

さて、正常なヒトの細胞ではミトコンドリアはどうなっているか・・・というと下記の通りです。


分裂が少ない細胞=ミトコンドリア
・心筋細胞
・卵子(生後から受精まで分裂しない)
・神経細胞

分裂が多い細胞=ミトコンドリア
・腸や皮膚の上皮細胞
・造血細胞
・精子

例外
・筋肉(赤筋・白筋でミトコンドリアの数にばらつきあり)
・赤血球(分裂に必須なDNAがない)

3.ミトコンドリアの減少・異常化への対策 

「さて、ミトコンドリアの異常化と減少は治る可能性があるのか?」

現状では下記のとおりです。
1)手法は確立していないものの根本から直せる可能性有り
2)状態に寄っては現状(健康)維持が可能(根本からは治せない)

1)根治
骨髄の細胞ミトコンドリアを失った細胞にミトコンドリアを輸送し機能を回復させたという論文です。
ミトコンドリアを失っても他所から補充できるということです。
Mitochondria to the rescue.(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22561816)
この骨髄の細胞ですが幹細胞です。幹細胞の質・量を確保することが大切です。

幹細胞増加・強化の方法:幹細胞関連の研究者につてがあるならmagic soupと呼ばれる幹細胞増殖後の残り汁がよいでしょう。サプリメントでは国内ではステムCニュートリションですかね。

2)機能回復
ミトコンドリアの機能が(mDNA変異などで)低下した場合はサプリメント・一部の療法で改善が可能です。
この部分だけでも1日講演できるくらいなのでまた後日・・・。


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